在留資格『技能』とは?

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就労系在留資格のひとつである「技能」ビザは、主に熟練した技能を持つ外国人が取得するビザです。

技能ビザ取得のためには、外国人の持つ特殊な技能について、その方の実務経験及びその証明が非常に重要となります。しっかりした実務経験証明書類の準備をお願いいたします。

実務経験をどのように証明するか

「技能」ビザ取得のためには、10年の実務経験を証明する必要があります。出入国在留管理局への在留資格書申請の際、単に申請書や履歴書・雇用理由書等に「わたしは確かに10年の経験があります」と記載するだけでは当然ダメですね。実務的には、過去に勤務していた勤務先から「在職証明書」を取得し、出入国在留管理局へ提出することになります。

さて、「在職証明書」には、どのような項目が記載されているべきでしょうか。例えば、中華料理店に10年勤めていた方がそのお店から在職証明書を出していただく場合、まず法人名、代表者名、法人印、店名、お店の電話番号、お店の住所、どんな職種に就いていたのか、実務経験年数(勤務年数)等が記載されている必要があります。

出入国在留管理局では、審査の過程で提出された在職証明書の会社やお店へ電話、時には訪問して確認を取ることもあります。その際に、電話が通じなかった。または全く違うお店の電話番号だった。そもそもその住所に店がなかった場合などは不許可になるでしょう。また、過去の勤務先がすでにつぶれていて現存していない場合なども、残念ながら「在職証明書」を取得することができないので、実際には働いていた事実があったとしても、出入国在留管理局へ在職証明書を提出できない以上、その勤務期間が実務経験として扱われることは非常に難しいため不許可になるでしょう。10年の実務を証明するということは慣れほど簡単なことではありませんね。

技能ビザ職種の一例

・各国料理人(中華料理・タイ料理・インド料理・フランス料理などのコックさん)
・外国特有の建築土木技能を持ったの大工など
・ソムリエ
・貴金属・毛皮などの加工技師
・飛行機のパイロット
・スポーツトレーナー などが考えられます。
それぞれに必要な実務経験期間等は、下記要件をご参照ください。

技能ビザの要件
  • 料理の調理または食品の製造に係る技能で外国において考案され、我が国において特殊なものについて10年以上の実務経験(外国の教育機関において当該料理の調理または食品の製造にかかる科目を専攻した期間を含む)を有する者で、当該技能を要する業務に従事するもの。
  • 外国に特有の建築または土木に係る技能について10年以上の実務経験(外国の教育機関において当該建築または土木に係る科目を専攻した期間を含む)を有する者で、当該技能を要する業務に従事するもの。
  • 外国に特有の製品の製造または修理に係る技能について10年以上の実務経験(外国の教育機関において当該製品の製造または修理に係る科目を専攻した期間を含む)を有する者で、当該技能を要する業務に従事するもの。
  • 宝石、貴金属または毛皮の加工に係る技能について10年以上の実務経験(外国の教育機関において当該加工に係る科目を専攻した期間を含む)を有する者で、当該技能を要する業務に従事するもの。
  • 動物の調教にかかる技能について10年以上の実務経験(外国の教育機関において動物の調教に係る科目を専攻した期間を含む)を有する者で、当該技能を要する業務に従事するもの。
  • 石油探査のための海底掘削、地熱開発のための掘削または海底鉱物探査のための海底地質調査に係る技能について10年以上の実務経験(外国の教育機関において 石油探査のための海底掘削、地熱開発のための掘削または海底鉱物探査のための海底地質調査に係る科目を専攻した期間を含む)を有する者で、当該技能を要する業務に従事するもの。
  • 航空機の操縦に係る技能について1000時間以上の飛行経歴を有する者で、航空法第2条第17項に規定する航空運送事業の用に供する航空機に乗り組んで操縦者としての業務に従事するもの。
  • スポーツの指導に係る技能について3年以上の実務経験(外国の教育機関において当該スポーツの指導に係る科目を専攻した期間および報酬を受けて当該スポーツ に従事していた期間を含む)を有する者で、当該技能を要する業務に従事するもの、または、スポーツの選手としてオリンピック大会、世界選手権大会その他の 国際的な競技会に出場したことがある者で、当該スポーツの指導に係る技能を要する業務に従事するもの。
  • ぶどう酒の品質の鑑定、評価および保持ならびにぶどう酒の提供(以下「ワイン鑑定等」という)に係る技能について5年以上の実務経験(外国の教育機関においてワイン鑑定等に係る科目を専攻した期間を含む)を有する次のいずれかに該当する者で、当該技能を要する業務に従事するもの

(1)ワイン鑑定等に係る技能に関する国際的な規模で開催される競技会(以下「国際ソムリエコンクール」という)において優秀な成績を収めたことがある者
(2)国際ソムリエコンクール(出場者が1国につき1名に制限されているもの に限る)に出場したことがある者
(3)ワイン鑑定等に係る技能に関して国(外国を含む)もしくは地方公共団体(外国の地方公共団体を含む)またはこれらに準ずる公私の機関が認定する資格で法務大臣が告示をもって定めるものを有するもの。

『技能』(調理師の場合)申請に必要な書類とは

◆認定申請の場合(カテゴリー3)

【共通書類】
  • 在留資格認定証明書交付申請書
  • 証明写真(縦4cm×横3cm)
  • 返信用封筒(392円切手を貼付)
  • 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(受付印のあるものの写し)
【会社が用意する書類】
  • 登記事項証明書
  • 定款のコピー
  • 会社案内やHP出力(役員、沿革、業務内容、主要取引先、取引実績が記載)
  • 直近年度の貸借対照表・損益決算書のコピー
  • 雇用契約書
  • 雇用理由書(行政書士が作成します)
  • 飲食店営業許可証のコピー
  • 店舗の賃貸借契約書
  • 店舗の平面図及び写真(外観、看板、入口、店内、厨房等写るように)
    ※カテゴリー4の場合下記も必要
  • 給与支払い事務所等の開設届書のコピー
  • 源泉所得税の納期の特例の申請書のコピーまたは直近3カ月分の所得税徴収高計算書のコピー
【本人に関する書類】
  • パスポートのコピー ※表紙からスタンプが押されている最後のページまで
  • 履歴書※申請に係る技能を要する業務に従事した機関及び内容・期間を明示(日本語翻訳も)
〈中華料理人の場合〉
  • 戸口簿及び職業資格(調理師資格)証明書 (公証)
  • 在職証明書(公証)&その店の営業許可証コピー。あれば退職証明書(公証)
  • 中国で働いている現場の写真複数
〈タイ料理人の場合〉
  • 在職証明書※タイ料理人として5年以上の実務経験を証明できる文書
  • 調理師免許※初級以上のタイ料理人としての技能水準に関する証明書
  • タイの納税・課税証明書※直前の1年間にタイで妥当な報酬を受けていたことを証明する文書
〈その他の各国料理人に関する書類〉
  • 前職・現職の在職証明書(公証のぞましい)・公的機関が発行する証明書