転職外国人を採用する場合の基本的手続き

日本で働く外国人労働者は年々増加しています。厚生労働省の「外国人雇用状況」の届出状況によると、令和7年10月末時点の外国人労働者数は257万1,037人となり、過去最多を更新しました。前年の230万2,587人から約26万8,000人増加しており、今後も日本で働く外国人は増えていくことが見込まれます。
こうした外国人労働者の増加に伴い、すでに日本国内で働いている外国人を中途採用する機会も、今後ますます増えていくことが考えられます。
しかし、外国人を中途採用する場合には、日本人の採用とは異なり、現在の在留資格で予定している仕事ができるのか、在留期間はいつまでなのか、転職に伴って入管への届出が必要なのかなど、在留資格に関する確認が必要です。
ここでは、すでに日本国内で働いている外国人労働者を中途採用する場合に、企業が確認・対応すべき手続きについて見ていきましょう。
◆転職採用手続の流れ

◆就労資格証明書とは?

Q:採用しようと考えている外国人が、自社で就労できるのかどうか、きちんと確認したい場合は、どうしたらよいですか?
A:地方出入国在留管理局に対して、「就労資格証明書」の交付申請を行うことができます。
「就労資格証明書」とは、外国人が行うことのできる就労活動について、出入国在留管理庁が証明するものです。
例えば、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を持っている外国人を中途採用する場合、現在の在留資格で、転職先で予定している業務に従事することができるのかを確認することが重要です。このような場合に「就労資格証明書」の交付を受ければ、転職先で行う予定の業務が、現在の在留資格で認められる活動に該当することについて、入管から証明を受けることができます。
ただし、「就労資格証明書」の交付申請は任意の手続です。転職した場合でも、転職後の業務が現在の在留資格に該当する活動であれば、就労資格証明書を取得していなくても、その在留資格のまま就労することができます。
したがって、例えば「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を持つ外国人が転職し、転職後も同在留資格に該当する業務に従事する場合、転職したことだけを理由として在留資格変更許可申請を行う必要はありません。
一方、転職後の業務が現在の在留資格で認められるかどうか判断しにくい場合や、採用する企業として確実に確認しておきたい場合には、「就労資格証明書」の交付申請を利用することが有効です。
また、就労資格証明書の交付を受けることで、転職後の業務について入管の確認を受けたことを明確にしておけるため、外国人本人にとっても、採用する企業にとっても、安心して就労を開始するための一つの方法となります。
転職で外国人を採用する際には、まず①現在の在留資格、②在留期限、③転職後に予定している業務内容を確認し、その業務が現在の在留資格で認められるかを判断することが重要です。そのうえで、必要に応じて「就労資格証明書」の交付申請を検討するとよいでしょう。


